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個人事務所では上場会社の監査が不可に
金融審議会公認会計士制度部会の報告公表
2022年1月4日に、金融審議会公認会計士制度部会の報告が公表された旨は下記の記事で触れましたが、公認会計士登録の実務要件の厳格化以外にも様々な改訂が検討されています。
公認会計士登録の実務要件が2年間から3年間に・・・?公認会計士登録の実務要件が2年間から3年間に・・・?
2022年1月4日に、金融審議会公認会計士制度部会の報告が公表されました。
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そのうちの1つに、個人事務所では上場会社の監査を行うことができなくなる、という論点があります。これは会計監査の信頼性確保のための方策として挙げられているものですが、そもそも上場会社の監査を行なっている事例は極めて珍しいので影響は限定的と思われます。
また、このような厳格化は現在の会計制度や監査制度を鑑みれば当然の成り行きとも言えます。複雑化した会計制度と高品質な監査が求められる現代において、個人事務所が上場会社の監査を行うのは現実的ではないでしょう。独立性の観点から見ても疑問が残ります。
今回の金融審議会公認会計士制度部会の報告には、上場会社監査事務所登録制度が法制化される旨の記載もあり(これまでは規律として設けられているのみであり、法的根拠はなかった)、監査制度の厳格化はますます進み、そして、公認会計士業界全体に求められるハードルも高くなっています。
上記で触れた点も含め、No.913のT&Amasterでは「Q&Aで読み解く 公認会計士制度部会報告書のポイント」としてまとめられています。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
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