Excel(エクセル)でフィルタをかけたまま、表示されたセルだけをコピペする方法
今回はExcel(エクセル)において、フィルタ機能をかけた状態で表示されているセルだけをコピペする方法を、図解を交えてわかりやすく解説します。
フィルタをかけたセルだけをフィルタしたままコピペする方法
エクセルってこんな機能あれば良いのに、って思う機能はたいてい備わっているんですよね。
ただ、その機能を知っているか、知らないかの違いだけなんです。
今回は、フィルタをかけたセルだけをフィルタしたままコピペする方法をします。
フィルタをかけた状態でフィルタがかかったセルにコピペしようとして、こんな風になってしまった経験ないでしょうか?
そしてしらみつぶしに、1行1行コピペして時間ばかりかかってしまうなんてことも。
でも、ちゃんとこんな時にも思った通りにコピペする機能があるんですよね
正確にはコピペではないのですが、わかりやすさを優先し、コピペという表現にしています
では解説していきたいと思います。
ステップ①
まずはどんな状態か確認します。
2020年4月のE列を見てください。
青やオレンジにハイライトしている行(売上高計や売上原価、売上総利益等)はすべて関数が入力されています。
このハイライトされている関数だけを、2020年5月(F列)以降にもコピペしたい、という状況です。
これを通常のコピー&ペーストの方法でやろうとしても値入力されている箇所(ハイライトしていない行)は上書きされてしまうのでそれはできません。
では、実際にどのように行うのか、確認してみましょう。
まずは、ハイライトしている行だけにフィルタを掛けます(ここではB列の文字列を利用してフィルタをかけます)。
ステップ②
これがB列でフィルタをかけて、ハイライトしている行だけを表示させている状態です。
続いて、ドラッグしてコピペしたい範囲を選択します(下記の図の状態)。
ここで「Ctrl」+「C」でコピーしたくなるところですが、そうではなく「alt」を押しながら「;」を同時に押します。
あるいは、「ホーム」から「検索と選択」をクリックし、条件を選択してジャンプを選択し…
下記の「可視セル」を選択してもOKです。
すると画面が少し変わったのがわかるでしょうか(下記参照)?
これは、フィルタして見えているセル(可視セル)だけを選択している状態です。
「alt」を押しながら「;」を同時に押して、フィルタして見えているセル(可視セル)だけを選択
ステップ③
この選択したデータを2020年5月以降にも同様に張り付けるために、「Ctrl」を押しながらペースト(貼り付け)したいセルを選択します。
この時注意したいのが、コピー元のセルの選択は解除しない点です。
これがうまくできるとこのような状態になります。
コピー元のE列(2020年4月)も含めてJ列までのすべてのセルが選択されている状態です(3行目から32行目まで)。
「Ctrl」を押しながらコピー元と、コピー先の両方を選択する。
ステップ④
このようにできたら、最後に「Ctrl」を押したまま「R」を同時に押します。
通常のコピペでは「V」ですが、ここでは「R」を使用する点に注意しましょう(正確に言うと「Crtl」+「R」はコピペではありませんが、ここではわかりやすさを優先しています)。
するとこのように、2020年5月以降のセルにも数式がコピーされました。
フィルタを解除して全体を確認してみます。
いかがでしょうか。
ハイライトされている箇所以外のところは数値が変わらずに影響を受けていないことがわかります。
「Ctrl」と「C」ではなく、「Ctrl」を押しながら「R」を同時に押す
応用編
ちなみにこの方法は、列が隣合わせでなくてもコピペすることが可能です。
どういうことかと言うと、4月の列で「alt」を押しながら「;」を同時に押した後、「Crtl」を押しながら9月の列だけを選択します。
そして「Ctrl」を押しながら「R」を同時に押します。
するとこのように9月のセルだけにコピペできています。
注意点
1つ注意点があるとすれば、この操作は、左側の列から右側の列にしかコピペできません。
「Ctrl」を押しながら「R」を同時に押すというショートカットの「R」はRight(右)からきているためです。
左側の列(コピー元)から右側の列(コピー先)にしか使用できない
最後に
一般的なエクセルユーザーにはあまり使いどころがないかもしれませんが、膨大なデータを扱うことがある上場企業の経理や財務担当者の方にご一読いただければ幸いです。
これをマスターすると色々なところで応用ができますので是非トライしてみてください。
※エクセルショートカットの基本をまとめたこちらのエントリーもご参照ください。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。