会計のこと

プライム市場で経過措置適用会社は1,841社中296社(約16%)

プライム市場で経過措置適用会社は1,841社中296社(約16%)

プライム市場・経過措置の問題点

経営財務No.3540で、「約8割が東証一部からプライム市場に移行」という記事が掲載されていました。

現在の東証一部上場企業2,185社のうち1,841社がプライム市場に、344社がスタンダード市場に移行することが発表されています。

プライム市場を選択した1,841社の中で約16%を占める296社が経過措置を適用する予定となっています。これはプライム市場が要求する水準に達していないにもかかわらずプライム市場を選択した会社が296社あることを意味します。

プライム市場の要求する基準において未達となるのが最も多いのは流通株式時価総額(プライム市場では10億円以上)217社が該当します。

東証ホームページより引用

経過措置の適用には計画書の提出などの対応が必要にはなるものの、基準達成のための計画期間については各社様々で場合によっては5年以上にもなります。

経過措置には現状、期限がないためこのような対応が認められてしまっていますが、プライム市場の水準を達成するために5年以上もの期間を要するのであれば、スタンダード市場を選択し、要求水準を達成できてからプライム市場への移行を目指すべきではないでしょうか。東証の再編により日本の株式市場をより魅力あるものとするためには、一定水準以上の運用が必要ではないでしょうか。個人的には経過措置については最長3年が望ましいように思います。経過措置を適用したまま10年以上が過ぎてなおプライム市場に上場している、なんてことがなければいいのですが…杞憂であることを願います。



※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。 



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