スポンサーリンク
経理組織のサステナビリティ報告に関する課題
「サステナビリティ報告に関する知識の底上げと人員の確保」
昨日に引き続き企業会計の6月号(2022年_vol.74)の話になりますが、「サステナビリティ開示に向けた企業の対応」という記事が掲載されています。
当記事内で挙げられている課題として「知識の底上げと人員の確保」とあります。
非財務情報の開示に関して各地域または各国の法制を理解することが必要になるが、ISSBが今後公表する開示基準のようなデファクトスタンダートを理解しつつ、各地域における担当組織と連携しながら情報を収集し対応するだけの知識と陣容が必要になる。必ずしも経理組織に属する人材すべてがサステナビリティ報告に関する知見を有する必要はないと思うが、既存の経理的な知識にサステナビリティ報告に関する知見も備えた二軸のキャリアを有する人材が一定程度必要になるだろう。
経理的な知識とサステナビリティ報告の知識
サステナビリティ報告については確かに非財務情報ではありますが、上記の通り、経理的な知識と併せて備え持つことが求められつつあります。そして各企業によって求められる経理知識が異なるよう(重複する部分もあるが)に、各企業によって求められるサステナビリティ報告の知識も異なります。こういった変化の中、両者が高度に専門的になってきており、記事にあるような「知識の底上げと人員の確保」は喫緊の課題と言えるでしょう。
私の実感として、日本のトップ100に入るような企業にあっても各社の会計論点をしっかりと理解できる人材すら不足している中で、サステナビリティ報告に関する知見まで求めるのは酷なようにも思えますが、一労働者としての立場からみればチャンスとも言えそうです。
サステナビリティに関しては過去のエントリーで少し触れたものがありますのでご参考までに。
サステナビリティに関する開示についてサステナビリティに関する開示について
ここ最近、どの会計雑誌に目を通してもSGDsやESGに関する開示の話題で持ち切りであり、この手の...
環境問題とグリーンエネルギー業界への期待グリーンエネルギー業界への期待
グリーンエネルギー業界にGAFAは誕生するのか
Accounting企業会計2月号に日本経済新聞社編...
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
スポンサーリンク
スポンサーリンク