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のれんに関する最新状況
IASB(IFRS)はのれんを定期償却しない
2022年11月24日、IASBがのれんを定期償却しない現行ルールの維持を決めました。
FASBものれんは定期償却しない
さかのぼること約半年、日本の会計基準のように規則的に費用化する「定期償却ルール」の導入に前向きだったFASB(米国)もボード会議で、プロジェクトの方向性を議論し、のれんの定期償却に関するプロジェクトの優先度を下げ、テクニカルアジェンダから除く暫定決定を行っています。
日本だけがのれんを定期償却している
したがって、主要な会計基準においてのれんの定期償却を行うのは依然として日本だけ、という状況が当面は存続していくこととなりました。
こちらの記事では、FASBがのれんの定期償却を前向きに検討している旨の記載をしておりましたが、ここにきてのれんは定期償却しない、という流れが強くなった印象です。
のれんの償却に関する各基準の動向と方向性のれんの償却に関する各基準の動向と方向性
のれんの償却にまつわる議論は断続的に見聞きしますので、「あれ?結局今どうなってるんだっけ?」...
日本も定期償却しないようになるのか?
このような流れにあって、日本だけがのれんの定期償却を行うことに疑問が投げかけられる可能性もあります。現段階ではそのような話が浮上しているというのは見聞きしたことはありませんが、注視したいところです。
とはいえ、影響が大きいだけにIFRS、FASBが定期償却しない、という理由だけで日本基準がコンバージェンスするとは考えにくく、のれんに関するさらなる研究が深まった段階で再度議論の俎上にあがってくるのではないでしょうか。
おそらくそれまでの間(少なくとも数年間)はのれんの定期償却に関する議論はお預けになりそうです。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
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