内部統制報告制度の改正について

内部統制報告制度の改正について

今年、2023年４月７日に「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」の改訂が公表されました(適用開始は2024年４月１日以後開始する事業年度)。

改正の背景

改正がなされた大きな背景、要因として以下の２つが挙げられています。

「経営者が内部統制の評価範囲の検討に当たって財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性を適切に考慮していないのではないか等の制度の実効性に関する懸念が指摘」

されていることと

「国際的な内部統制の枠組みにおいて、経済社会の構造変化やリスクの複雑化に伴う内部統制上の課題に対処するために改訂が行われているものの、我が国の内部統制報告制度ではこれらの点に関する改訂」

が行われていないことが言及されています。

内部統制報告制度が導入された2008年以降も経営者主導による会計不正は後を絶ちませんし、2023年に至るまで改訂が行われていないことを鑑みれば、今回の改正は遅きに失した感も否めません。

内部統制報告制度の改訂に関連する改訂文書等

上記の改訂に伴い関係各所から本改訂に伴い改訂された法令等が多数あるため、まずここではそれらを整理したいと思います。

実務で法令等を参照する際に参考になれば幸いです。

ここでは改訂日と改訂媒体及び発行者を整理します。