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2023年(令和5年)に法人税増税か?
法人税減税のトレンドは終わるのか・・・
T&AmasterのNo.912に「与党大綱、R5改正における増税示唆」という記事が掲載されていました。
ここ最近、法人実効税率は抑えられてきた傾向にありました。これは日本に限ったものではなく、むしろアメリカや欧州にトレンドに倣って日本も同様に法人税を下げてきたといえます。
これは他国と同様に法人税を下げることで外国の企業を日本に誘致する、あるいは日本の企業の海外流出を防ぐといった目的や、減税によって企業が確保した資金で人材への投資・給与の引き上げを促進する、といった目的がありました。
中でも賃上げは大きな目的の1つでしたが、周知の通り日本国内の平均給与はここ30年全くといっていいほど増加していませんし、経済も低成長を続けています。
すなわち、「十分な投資余力があるにもかかわらず活用されていない」と見ることができてしまうのが現状です。賃上げ税制も改正されましたが、おそらくこれといった成果は上がらないでしょう。
賃上げ税制(人材確保等促進税制)の改正について賃上げ税制(人材確保等促進税制)の改正について
賃上げ税制の対象の拡充
今週(No.904)の週刊T&Aマスターに「賃上げ税...
今回の法人税増税示唆、という文脈についても税制から賃上げを促すのは実質的に無理だという判断があり、日本の社会全体として教育や福祉を守るためには法人税の増税が必要だ、という結論に傾きつつあるのではないかと思われます。
日本の行き先は・・・
高度経済成長下の日本や昨今の米中の経済成長ぶりを見ると、資本主義下では「こうあるべき」と思われがちですが、そういった環境が「異常」なのであり、ある意味でこれまでの資本主義は役目を終えたと考えることもできます。
今日本が目指すべきはアメリカや中国ではなく、スェーデンやデンマークのような福祉国家なのかもしれません。
※現在の資本主義の問題点や課題についてはこちらの本が参考になります。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
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