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時間管理は仕事をしている誰もが一度は意識する壁ではないでしょうか?
定時内に仕事を終わらせたい、期間内にプロジェクトを完了させたい、土日はしっかり休みたい、自分に投資する時間を確保したい、残業規制が厳しくなったから残業できなくなった、等々、その要因は十人十色でしょうが、考えなければいけないことは同じでしょう。
ここでは、具体的な事例よりも、根本的なスタンスについて考えてみたいと思います。
個人的に最近の仕事やこれまでをふりかえって、これって良い取り組みだな、と思ったことや、これってイケテないな、っていうことがいくつかあるので、それを3つのポイントに分けてご紹介したいと思います。
想定外を全く織り込まないスケジュールを組まない
一日の予定を組むにあたって、突発的に発生する「かもしれない」業務を全く想定せずに予定を組むと、かなりの高確率で予定通りにいかなくなります。
このエントリーをご覧になる方はおそらく現状多かれ少なかれうまく予定が回っていないところがあるものと思いますが、想定外なことがおきても十分対応できるスケジュールを組みましょう。
それができたら苦労しない、という言葉が聞こえてきそうですが、そんなビッチリうまったスケジュールであるならば、そもそも人員が足りていない、業務フローに問題がある、等といったことが考えられます。もっと業務の上流でどうにかできないか検討する必要があるでしょう。
定時外に業務の予定を入れない
これも忙しい会社や部署だとありがちですが、業務時間外(主に定時後)に会議や作業の予定を入れるのはやめましょう。そもそも定時後の時間は本来プライベートの時間です。個々人それぞれに家族や個人の事情があるのを考慮せず、時間外に会議を設定するのは言語道断。
時間内に終わらせるべき業務を終わらせる。当たり前のことですが、今までそうだったから、という理由だけでやってしまいがちです。
これまでの常識とされてきたことを疑う、あるいは、見直すことを癖にしましょう。
時間内に終わらない業務を残業と気合で乗り切るのは簡単です。考える必要がないからです。
ですが、それは思考放棄以外の何物でもありません。
時間内に終わらない業務があっても、それを工夫していかに終わらせるかを考えることにバリューがあるのであり、そこにこそ知的生産性が求められるのです。
厳しい言い方になりますが、自分の職場が思考放棄に陥っていないか見直してみるといいでしょう。
私語を慎む
人の集中力は容易に途切れてしまいます。そして途切れた集中力は簡単には回復しません。
私の経験したことで言うと、監査法人勤務時代に新入社員がとにかく質問を連発する人でした。逐一質問を受けると、そのたび手を止め、思考を止める必要が生じてしまい、集中力が途切れてしまいます。質問すること自体は悪いことではありませんが、相手の都合を考えずに話しかけすぎるのは、全体効率の観点から望ましくありません。
質問がいくつも出るような場面では、1つ1つ思いつく毎に質問するのではなく、ある程度数がまとまった段階でする方が望ましいです。
なぜなら、上述したとおり、話かけられる側の集中力がそのたび途切れてしまい、業務の効率性に大きく影響するためです。
仕事に関する質問ですらそうなるのですから、私語によって人の業務の集中力を遮るのはもっての外です。
吉越浩一郎(元トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社社長)著「君はまだ残業しているのか」では、集中している職場というのは静かだと言います。
ここでは強制的に、仕事に集中するために話しかけるのを禁止する時間帯まで設けていると言います。
活気がないのが「いいオフィス」~略~日本人の大好きな、わいわいガヤガヤしたオフィスは、残念ながら仕事をする環境としては最悪だ、といわざるをえません。~略~要するに、にぎやかで活気あふれるオフィスというのは、誰も仕事に集中していない状態なのです。吉越浩一郎著 君はまだ残業しているのか P.169~
楽しく話をしながらでも仕事ができる、と言う人もまれにいますが、百歩譲って本当にそうだとしても、ほとんどの人はそんな特異体質ではありません。
もちろん、四六時中集中し続けるのは現実的に困難ですから、息抜きの時間を設けて雑談を楽しむ時もあるでしょう。
ただし、そういう場合には、特定のスペースや特定の時間を設けて行うべきです。
自分が息抜きをしたいからといって、他の人の集中を妨げないよう注意しましょう。
最後に
いかがだったでしょうか?特別なことはな1つも書いていませんが、そうはいってもすべて問題なくできている職場というのはあまりないのではないでしょうか?
もしかすると、個人個人の意識だけでどうにかなるものではない、という状況にある人もいるかもしれません。
でももしあなたのが管理職の立場であったり、ボトムアップで意見を吸収してもらえる環境にあるのであれば、こういった基本的なことから各人の時間管理の有用性を高め、効率的な職場に変えていけるかもしれません。
何か1つでもお役に立つことができていたら幸いです。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
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